【地学】大気と海洋の科学:共通テスト攻略ノート
皆さん、こんにちは!地学の学習へようこそ。この章では、私たちの身の回りにある「空気(大気)」と「海(海洋)」の仕組みについて学びます。 「地学って覚えることが多そう…」と感じるかもしれませんが、大丈夫です。大気と海洋は密接に関わり合っていて、一つの大きな「流れ」として捉えると、スッキリ理解できるようになります。 共通テストでも頻出の分野なので、ポイントを絞って効率よくマスターしていきましょう!
1. 大気の構造:空の「層」はどうなっている?
空を見上げるとずっと続いているように見えますが、実は温度の変化によって4つの層に分かれています。地面に近い方から順番に見ていきましょう。
(1) 対流圏(地表〜約11km)
私たちが住んでいる場所です。 特徴: 上にいくほど温度が下がります(100mで約0.65℃)。 なぜ?: 地面が太陽の熱で温められ、その熱が伝わるからです。 ポイント: 空気の上昇・下降が激しく、気象現象(雨や雲)が起こるのはこの層だけです!
(2) 成層圏(約11km〜50km)
特徴: 上にいくほど温度が上がります。 なぜ?: オゾン層があるからです。オゾンが太陽の紫外線を吸収して熱を出すため、上が熱くなります。 豆知識: ここは空気が安定しているので、大型旅客機が飛ぶルートによく使われます。
(3) 中間圏(約50km〜80km)
特徴: また温度が下がります。大気圏の中で最も気温が低い場所(約-90℃)です。
(4) 熱圏(約80km以上)
特徴: 太陽からの強いエネルギーを直接受けるため、温度が急上昇します。 ポイント: ここではオーロラが発生したり、人工衛星が飛んでいたりします。
【覚え方のコツ!】 下から「たい・せい・ちゅう・ねつ」(対流・成層・中間・熱)とリズムで覚えましょう!温度の変化は「下がる・上がる・下がる・上がる」のジグザグ構造です。
2. 地球の放射収支:エネルギーのバランス
地球が熱くなりすぎたり、冷たくなりすぎたりしないのは、太陽からもらうエネルギーと、地球から出すエネルギーのバランスが取れているからです。
太陽放射と地球放射
・太陽放射: 太陽から来る光(主に可視光線)。 ・地球放射: 地球が宇宙へ出す熱(赤外線)。
温室効果
大気中の二酸化炭素や水蒸気が、地球から出ようとする赤外線を吸収して、再び地表に戻す仕組みです。 ポイント: 「温室効果=悪」と思われがちですが、これがないと地球の平均気温は約-18℃になってしまいます。適度な温室効果のおかげで、私たちは快適に暮らせているのです。
【よくある間違い】 太陽からの光を大気が直接全部温めているわけではありません。まず地面が温まり、その熱が大気を温めるという順番を意識しましょう!
3. 大気の循環:なぜ風は吹くのか?
地球全体で見ると、赤道付近は暑く、極地方(北極・南極)は寒いです。この温度差を埋めるために、空気の大きな流れ(大気大循環)が生まれます。
(1) 3つの細胞(循環)
1. ハドレー循環: 赤道で上昇した空気が、緯度30度付近で下降する流れ。 2. フェレル循環: 中緯度(日本付近)の流れ。 3. 極循環: 極地方での冷たい空気の流れ。
(2) コリオリの力(転向力)
地球が自転しているために、動いている物体に働く見かけの力です。 ルール: 北半球では進行方向に対して右向きに力が働きます。 これによって、風はまっすぐ吹かずに曲がります。 ・赤道付近:貿易風(東寄りの風) ・日本付近:偏西風(西寄りの風)
ポイント: 日本の天気予報で「西から天気が崩れます」と言うのは、この偏西風に乗って雲がやってくるからですね!
4. 海洋の科学:海水の動き
海も大気と同じように動いています。大きく分けて2つの流れがあります。
(1) 表層循環(風成循環)
海面の風(貿易風や偏西風)によって引き起こされる表面の流れです。 日本近海の流れ: ・黒潮(日本海流): 南からの暖流。塩分が濃く、青黒く見える。 ・親潮(千島海流): 北からの寒流。栄養が豊富。
(2) 深層循環(熱塩循環)
海水温が低く、塩分濃度が高い場所(北極近くの北大西洋など)で、重くなった海水が沈み込むことで起こる、地球規模のゆっくりとした流れです。 例え: 約1000〜2000年かけて世界中の海を一周する、巨大なベルトコンベアのようなイメージです。
5. エルニーニョ現象とラニーニャ現象
共通テストで特に出やすいのが、太平洋の赤道付近で起こるこの現象です。大気と海洋の相互作用の代表例です。
エルニーニョ現象(異常に暖かくなる)
1. 貿易風が弱まる。 2. 暖かい海水が東側(ペルー沖)へ広がる。 3. ペルー沖の海面水温が上がる。 日本の影響: 冷夏や暖冬になりやすい。
ラニーニャ現象(異常に冷たくなる)
1. 貿易風が強まる。 2. 暖かい海水が西側(インドネシア付近)に強く押し寄せられる。 3. ペルー沖の海面水温が下がる。 日本の影響: 猛暑や厳冬になりやすい。
【覚え方】 「貿易風が強まるか弱まるか」をセットで覚えましょう! 風が弱い = 暖かい水が動かない = エルニーニョ 風が強い = 暖かい水が西へ飛ばされる = ラニーニャ
まとめ:ここだけは押さえよう!
・大気は下から対流圏・成層圏・中間圏・熱圏の4層構造。 ・地球は太陽からエネルギーをもらい、赤外線として放出する放射収支のバランスで気温が保たれる。 ・北半球の風はコリオリの力で右に曲がり、日本の上空には偏西風が吹いている。 ・海には風で動く表層循環と、密度の差で動く深層循環がある。 ・エルニーニョは貿易風が弱まり、ペルー沖の水温が上がる現象。
最初は用語が多くて大変かもしれませんが、図を描きながら「空気がこう動くから、海もこう動くんだな」とイメージを繋げてみてください。 一歩ずつ進めば必ず得点源になります。頑張りましょう!