はじめに:力のふしぎを解き明かそう!
こんにちは!中学3年生の理科では、目に見えない「力」がどのように働いているかを詳しく学習します。今回は「力の合成・分解」と、水の中で働く「水圧・浮力」がテーマです。
「複数の力を1つにまとめるとどうなるの?」「なぜ重い船が水に浮くの?」といった疑問を、ひとつずつ解決していきましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、図を使ってイメージすれば大丈夫です。リラックスして進めていきましょう!
1. 力の合成と分解
1年生の時に、1つの物体に働く「2力のつり合い」を学びました。3年生では、向きがバラバラな複数の力がどう働くかを考えます。
① 力の合成(合力)
2つ以上の力と同じ働きをする1つの力を求めることを力の合成といい、まとめられた力を合力(ごうりょく)といいます。
- 同じ向きの2力: 2つの力を足した大きさになります。
- 反対向きの2力: 大きい方から小さい方を引いた大きさになります。
- 角度をもった2力: 2つの力をとなりの辺とする平行四辺形をつくり、その対角線が合力になります(平行四辺形の法則)。
【ポイント】
合力を書くときは、2つの力の始点から対角線を引くのがコツです!
② 力の分解(分力)
1つの力を、それと同じ働きをする複数の力に分けることを力の分解といい、分けられた力を分力(ぶんりょく)といいます。
斜面にある物体に働く重力を、「斜面にそった方向」と「斜面に垂直な方向」に分けるときなどによく使われます。
【よくある間違い】
力を分解したとき、元の力は消えてなくなります。合力や分力を図に書くときは、元の力と混ざらないように、点線で書いたり印をつけたりして区別しましょう。
③ 作用・反作用
物体に力を加えると、必ず相手の物体からも同じ大きさで反対向きの力を押し返されます。これを作用・反作用といいます。スケートボードに乗って壁を押すと、自分が後ろに下がってしまうのはこのためです。
【豆知識】
「つり合い」と「作用・反作用」は似ていますが、大きな違いがあります。つり合いは1つの物体に働く力のことですが、作用・反作用は2つの物体の間で互いに及ぼし合う力のことです。
2. 水中の物体に働く力
水中では、空気中とは違う特別な力が働いています。これを理解すると、海やプールでの不思議が解けますよ!
① 水圧(すいあつ)
水の重さによって生じる圧力を水圧といいます。水圧には次の特徴があります。
- あらゆる向きから働く: 上からだけでなく、下からも横からも、物体を垂直に押そうとします。
- 深いほど大きくなる: 上に乗っている水の量が増えるため、深ければ深いほど水圧は強くなります。
【ポイント】
水圧が「あらゆる向きから働く」ことは、穴をあけたペットボトルから水が飛び出す様子などで確認できます。
② 浮力(ふりょく)
水中にある物体を、上向きに押し上げようとする力を浮力といいます。単位は、力なので \(N\)(ニュートン)を使います。
なぜ浮力が生まれるの?
物体の「上の面」にかかる水圧(下向き)よりも、「下の面」にかかる水圧(上向き)の方が深いため大きくなります。この上下の水圧の差が、物体を押し上げる「浮力」の正体です。
浮力の大きさについて:
浮力の大きさは、物体が押しのけた水の重さに等しくなります。物体が水に沈んでいる部分の体積が大きいほど、浮力も大きくなります。深さは関係ありません(物体が完全に沈んでいれば、さらに深く沈めても浮力は変わりません)。
【よくある間違い】
「深いところほど水圧が大きいから、浮力も深くなるほど大きくなる」と勘違いしやすいですが、浮力は深さに関係なく、沈んでいる部分の体積で決まるので注意しましょう!
まとめ:ここだけは押さえよう!
1. 力の合成・分解
・2つの力をまとめたのが合力、1つの力を分けたのが分力。
・角度があるときは、平行四辺形をつくって考える。
2. 水圧
・水の重さによる圧力で、深いほど大きくなり、あらゆる向きから働く。
3. 浮力
・水中にある物体を上に押し上げる力。
・物体の上下にかかる水圧の差によって生まれる。
・物体が水に浸かっている体積が大きいほど、浮力は大きくなる。
最初は図を書く練習から始めてみてください。定規を使って平行な線を引く練習をすると、力の合成・分解がぐっと得意になりますよ!応援しています!