【物理】波:光の伝わり方

皆さん、こんにちは!物理の「波」のセクションの中でも、特に私たちの生活に馴染みがある「光」について学んでいきましょう。最初は覚えることが多いように感じるかもしれませんが、図解をイメージしながら進めれば大丈夫です。共通テストでも頻出の分野ですので、基礎をしっかり固めていきましょう!

1. 光の性質:光はどんな「波」?

光は「電磁波」の一種であり、「横波」であるという大きな特徴があります。ここでは光の基本的なルールを確認しましょう。

(1) 光の速さと波長

光は真空中で一番速く、その速さ \(c\) は約 \(3.0 \times 10^8\) m/s です。これは「1秒間に地球を7周半する」という驚異的なスピードです!
光の速さ \(v\)、波長 \(\lambda\)、振動数 \(f\) の間には、波の基本式が成り立ちます。

\(v = f \lambda\)

(2) 光のスペクトル

光をプリズムに通すと虹色に分かれますよね?これをスペクトルと呼びます。私たちが目で見ることができる光を可視光線といい、波長によって色が決まります。
・波長が長い:赤色
・波長が短い:紫色

豆知識:可視光線の外側には、赤より波長が長い「赤外線」や、紫より波長が短い「紫外線」があります。日焼けの原因になるのはエネルギーの強い(波長が短い)紫外線の方ですね。

ポイント:光は横波!
音波(縦波)と違い、光は横波です。この証拠となるのが、後で学ぶ「偏光」という現象です。

2. 反射と屈折の法則

光が異なる物質(例えば空気から水)へ進むとき、境界線で跳ね返ったり折れ曲がったりします。

(1) 反射の法則

光が反射するとき、「入射角 \(i\) = 反射角 \(i'\)」が常に成り立ちます。これは非常にシンプルですね!

(2) 屈折の法則(スネルの法則)

光が物質1から物質2へ進むとき、以下の関係が成り立ちます。

\(\frac{\sin i}{\sin r} = \frac{v_1}{v_2} = \frac{\lambda_1}{\lambda_2} = n_{12}\)

\(i\):入射角、\(r\):屈折角、\(n_{12}\):物質2の物質1に対する相対屈折率

よくある間違い:角度 \(i\) や \(r\) は、「境界線」との角度ではなく、「境界線の法線(垂直な線)」との角度です!図を描くときは必ず垂直な線を意識しましょう。

(3) ホイヘンスの原理

「なぜ屈折が起きるのか?」を説明するのがホイヘンスの原理です。「波面の各点から、二次波(素元波)という小さな波が発生し、それらを繋いだものが新しい波面になる」という考え方です。この作図によって、反射や屈折の法則を導き出すことができます。

3. 全反射と臨界角

光が「屈折率の大きい物質(水など)」から「屈折率の小さい物質(空気など)」へ進むときに起こる特別な現象です。

入射角を大きくしていくと、屈折角が \(90^\circ\) になる瞬間があります。このときの入射角を臨界角 \(\theta_c\) といいます。これよりさらに入射角を大きくすると、光は外へ出られずすべて反射してしまいます。これが全反射です。

臨界角 \(\theta_c\) の条件:
\(\sin \theta_c = \frac{n_2}{n_1}\) (ただし \(n_1 > n_2\))

豆知識:光ファイバーはこの全反射の仕組みを利用して、情報を遠くまで速く伝えています。インターネットが快適に使えるのは全反射のおかげなんです!

4. 分散と偏光

(1) 分散

物質の屈折率は、光の波長(色)によってわずかに異なります。そのため、白い光をプリズムに通すと、色ごとに屈折する角度がズレて虹色に分かれます。これを分散といいます。
一般に、波長が短い(紫っぽい)光ほど、大きく屈折します。

(2) 偏光

光は横波なので、進む方向に対して垂直なあらゆる方向に振動しています。特定の方向にしか振動していない光を偏光といいます。
特定の方向の振動だけを通す「偏光板」を2枚重ねて回転させると、光が通らなくなる瞬間があります。これは光が横波である証拠です。

5. 鏡とレンズ(幾何光学の基礎)

共通テストでは、レンズの公式を使った基本的な計算が求められます。

(1) 凸レンズと凹レンズ

凸レンズ:光を集める働き。実像(スクリーンに映る)と虚像(レンズ越しに見える)の両方を作ります。
凹レンズ:光を広げる働き。常に正立の虚像を作ります。

(2) レンズの公式

物体の位置を \(a\)、像の位置を \(b\)、焦点距離を \(f\) とすると:

\(\frac{1}{a} + \frac{1}{b} = \frac{1}{f}\)

また、像の倍率 \(m\) は以下のようになります:

\(m = \left| \frac{b}{a} \right|\)

ポイント:符号のルールをマスターしよう!
レンズの計算で一番大切なのはプラス・マイナスの使い分けです。
・\(b > 0\):実像(レンズの後方)
・\(b < 0\):虚像(レンズの前方)
・\(f > 0\):凸レンズ
・\(f < 0\):凹レンズ

最初は難しく感じるかもしれませんが、大丈夫です。まずは自分で凸レンズの作図(光軸に平行な光、中心を通る光、焦点をとおる光の3本)を練習してみると、公式の意味がスッと理解できるようになりますよ!

今回のまとめ

・光は横波で、真空中の速さは \(3.0 \times 10^8\) m/s。
・反射は「入射角 = 反射角」。屈折はスネルの法則
・屈折率の大きい方から小さい方へ光が進むとき、全反射が起こる可能性がある。
・光が横波である証拠は「偏光」、色が分かれるのは「分散」
・レンズの計算は符号のルールを正しく守る!

光の伝わり方の基本はここまでです。次は、光が波として干渉し合う「光の回折と干渉」というステップに進んでいきましょう。お疲れ様でした!