図形の面積と体積へようこそ!

4年生では、長方形や正方形の面積(広さ)の求め方を学習しましたね。5年生では、その知識をさらに広げて、平行四辺形、三角形、台形、ひし形の面積や、立体のかさを表す体積の求め方を学習します。
「公式がたくさんあって難しそう…」と思うかもしれませんが、心配はいりません!どの公式も、すでに知っている長方形や正方形の形に変身させて考えることができます。仕組みを一つひとつ理解すれば、スラスラ解けるようになりますよ。


1. 立体の大きさを表す「体積」

体積ってなに?

箱や教室などの「立体が空間の中でしめる大きさ」のことを体積といいます。
広さを比べるときに「\(1\text{ cm}\) の正方形が何個分あるか」で考えたのと同じように、体積を比べるときは「1辺が \(1\text{ cm}\) の立方体が何個分あるか」で考えます。

1辺が \(1\text{ cm}\) の立方体の体積を \(1\text{ cm}^3\) と書き、「1立方センチメートル」と読みます。小さな「3」は、3つの長さ(たて、横、高さ)をかけ合わせたしるしです。

直方体と立方体の体積の公式

立体の中に \(1\text{ cm}^3\) の立方体が何個ならんでいるかを考えると、次のような公式が生まれます。

【直方体の体積】
底にならぶ立方体の数は「たて \(\times\) 横」、それが「高さ」の分だけ積み重なります。
直方体の体積 \(=\) たて \(\times\) 横 \(\times\) 高さ

【立方体の体積】
立方体は、たて、横、高さの長さがすべて同じです。
立方体の体積 \(=\) 1辺 \(\times\) 1辺 \(\times\) 1辺

(れい)たて \(4\text{ cm}\)、横 \(5\text{ cm}\)、高さ \(3\text{ cm}\) の直方体の体積は?
式:\(4 \times 5 \times 3 = 60\)
答え:\(60\text{ cm}^3\)

大きな体積の単位:\(1\text{ m}^3\)(1立方メートル)

お部屋の空気のかさや、大きなコンテナの体積を表すときは、\(1\text{ cm}^3\) だと数が大きくなりすぎて大変です。そこで、1辺が \(1\text{ m}\) の立方体の体積を基準にします。これを \(1\text{ m}^3\)(1立方メートル)と書きます。

【ポイント:\(1\text{ m}^3\) は何 \(\text{cm}^3\) かな?】
\(1\text{ m} = 100\text{ cm}\) ですね。
たてに \(100\text{ cm}\)、横に \(100\text{ cm}\)、高さに \(100\text{ cm}\) ならぶので、
\(100 \times 100 \times 100 = 1000000\)
つまり、\(1\text{ m}^3 = 1000000\text{ cm}^3\)(100万 \(\text{cm}^3\))になります!「0」が6個もつくので、位取りに気をつけましょう。

【よくある間違い】
\(1\text{ m} = 100\text{ cm}\) だからといって、うっかり「\(1\text{ m}^3 = 100\text{ cm}^3\)」としてしまう間違いがとても多いです!体積は、たて・横・高さの3回 \(100\) をかけるので、ゼロが \(2 \times 3 = 6\) 個増えると覚えておきましょう。

【豆知識:体積と「水のかさ(L・mL)」の深いつながり】
2年生や3年生で習った水のかさの単位「\(\text{L}\)(リットル)」や「\(\text{mL}\)(ミリリットル)」は、実は体積とぴったり重なります。
・\(1\text{ cm}^3\) に入る水のかさ \(= 1\text{ mL}\)
・1辺が \(10\text{ cm}\) の立方体(\(10 \times 10 \times 10 = 1000\text{ cm}^3\))に入る水のかさ \(= 1\text{ L}\)
・\(1\text{ m}^3\) の箱には、なんと \(1000\text{ L}\)(お風呂約5杯分!)の水が入ります。


2. 平行四辺形の面積

平行四辺形を長方形に変身させよう!

平行四辺形の面積を求めるコツは、一部を切り取って移動させ、「見慣れた長方形の形に変身させる」ことです。
斜めの部分をまっすぐ切り落として反対側にくっつけると、きれいな長方形になりますね!
このとき、長方形の「横」にあたる部分を底辺(ていへん)、「たて」にあたる部分を高さとよびます。

【平行四辺形の面積の公式】
平行四辺形の面積 \(=\) 底辺 \(\times\) 高さ

【ポイント:底辺と高さの関係】
高さは、「底辺に対して垂直(直角)にのびている長さ」のことです。
斜めの辺の長さは高さではありません!必ず直角マーク(垂直な関係)を探すのが正解への近道です。

【よくある間違い】
問題用紙に斜めの辺の長さが書いてあると、ついついそれをかけ算したくなってしまいます。斜めの辺は「わな」だと思って、底辺と直角に交わる高さをしっかり見きわめましょう。


3. 三角形の面積

三角形は平行四辺形の「半分」!

三角形の面積は、同じ三角形をもう1つ用意して、ひっくり返して合体させてみましょう。すると…なんと平行四辺形になります!
三角形1つ分の面積は、できた平行四辺形のちょうど半分(二分の一)になりますね。

【三角形の面積の公式】
三角形の面積 \(=\) 底辺 \(\times\) 高さ \(\div 2\)

(れい)底辺が \(6\text{ cm}\)、高さが \(4\text{ cm}\) の三角形の面積は?
式:\(6 \times 4 \div 2 = 12\)
答え:\(12\text{ cm}^2\)

【ポイント:高さが図形の外に飛び出す三角形】
三角定規の角のようにとがった三角形(鈍角三角形)では、頂点から底辺に垂直な線を引こうとすると、底辺の外側に飛び出してしまうことがあります。
最初は戸惑うかもしれませんが、大丈夫です!「底辺をそのまままっすぐ伸ばした直線」と頂点との垂直な距離が「高さ」になります。底辺の長さ自体は変えずに計算しましょう。

【よくある間違い】
計算に夢中になって、最後の \(\div 2\) を忘れてしまうミスがとても多いです!式を書くときに、最初から「\(\div 2\)」まで一気に書ききるクセをつけておきましょう。


4. 台形の面積

台形も2つ合体させると…?

向かい合う1組の辺が平行な四角形を台形とよびます。平行な2本の辺のうち、上側を上底(じょうてい)、下側を下底(かてい)といいます。
台形も、まったく同じ形の台形をもう1つ用意して、上下さかさまにしてピタッとくっつけてみましょう。
すると、底辺が「上底 \(+\) 下底」の長さになった大きな平行四辺形に変身します!
台形1つ分は、この大きな平行四辺形の半分です。

【台形の面積の公式】
台形の面積 \(=\)(上底 \(+\) 下底)\(\times\) 高さ \(\div 2\)

(れい)上底が \(3\text{ cm}\)、下底が \(7\text{ cm}\)、高さが \(4\text{ cm}\) の台形の面積は?
式:\((3 + 7) \times 4 \div 2 = 10 \times 4 \div 2 = 20\)
答え:\(20\text{ cm}^2\)

【ポイント:かっこ( )を必ずつけよう!】
計算の順序として、まず「上底と下底を足す」必要があります。かっこを忘れて \(3 + 7 \times 4 \div 2\) と書いてしまうと、かけ算を先に計算することになって答えが変わってしまいます。必ず「(上底 \(+\) 下底)」とかっこをつけましょう。


5. ひし形の面積

ひし形をすっぽり囲む長方形を作ってみよう!

4本の辺の長さがすべて等しい四角形をひし形といいます。ひし形には、向かい合う頂点を結んだ2本の対角線(たいかくせん)が直角に交わるという特別な性質があります。
ひし形のまわりにピッタリくっつく長方形をかいてみると、ひし形の面積はその長方形のちょうど半分になっていることが分かります。

【ひし形の面積の公式】
長方形のたてと横の長さは、ひし形の2本の対角線の長さと同じになります。
ひし形の面積 \(=\) 対角線 \(\times\) 対角線 \(\div 2\)

(れい)対角線の長さが \(6\text{ cm}\) と \(8\text{ cm}\) のひし形の面積は?
式:\(6 \times 8 \div 2 = 24\)
答え:\(24\text{ cm}^2\)


学習のまとめ(公式早見表)

今日学習した大切な公式を整理しておきましょう!頭の中で図形の変身シーンを思い浮かべながら確認してくださいね。

【体積の公式】
・直方体の体積 \(=\) たて \(\times\) 横 \(\times\) 高さ
・立方体の体積 \(=\) 1辺 \(\times\) 1辺 \(\times\) 1辺
・単位の変形:\(1\text{ m}^3 = 1000000\text{ cm}^3\)

【面積の公式】
・平行四辺形の面積 \(=\) 底辺 \(\times\) 高さ
・三角形の面積 \(=\) 底辺 \(\times\) 高さ \(\div 2\)
・台形の面積 \(=\)(上底 \(+\) 下底)\(\times\) 高さ \(\div 2\)
・ひし形の面積 \(=\) 対角線 \(\times\) 対角線 \(\div 2\)

【先生からのアドバイス】
三角形・台形・ひし形の公式には、すべて \(\div 2\) が入っていますね!「長方形や平行四辺形に形を変えたものの半分を求めているから \(\div 2\) をするんだな」という理由を理解しておくと、テストのときにも絶対に忘れなくなりますよ。図形をよく見て、直角の位置を確かめながら練習問題を解いていきましょう!