【数学Ⅱ】図形と方程式:図形を「式」で攻略しよう!
こんにちは!この章では、今まで定規やコンパスで考えてきた「図形」を、「計算(方程式)」を使って解いていく方法を学びます。 最初は「図形なのに計算なの?」と戸惑うかもしれませんが、実は式を使うことで、目では見えにくい複雑な関係がスッキリと解けるようになるんです。 一歩ずつ進んでいきましょう!
1. 点の座標と線分
まずは、座標平面上の点と点の距離や、線を分ける点(分点)について整理します。
(1) 2点間の距離
2点 \(A(x_1, y_1)\)、\(B(x_2, y_2)\) の間の距離 \(AB\) は、三平方の定理を使って次の式で求められます。
\(AB = \sqrt{(x_2 - x_1)^2 + (y_2 - y_1)^2}\)
(2) 線分の内分点・外分点
線分 \(AB\) を \(m:n\) に分ける点を考えます。
- 内分点: 線分の「内側」で分ける点。
座標:\((\frac{nx_1 + mx_2}{m + n}, \frac{ny_1 + my_2}{m + n})\) - 外分点: 線分の「外側」で分ける点。※ \(n\) にマイナスをつけて計算すると覚えやすいです!
座標:\((\frac{-nx_1 + mx_2}{m - n}, \frac{-ny_1 + my_2}{m - n})\) - 中点: \(1:1\) に内分する点。
座標:\((\frac{x_1 + x_2}{2}, \frac{y_1 + y_2}{2})\)
ポイント: 内分・外分の公式は、分母が \(m \pm n\)、分子は "たすき掛け" のように \(n\) と \(x_1\)、\(m\) と \(x_2\) をかけるのがコツです!
よくある間違い: 外分点の計算で、\(m\) と \(n\) の順番を入れ替えてしまうことがあります。「\(m:n\) に外分」と言われたら、必ず公式の通りに代入しましょう。
2. 直線の方程式
1次関数の \(y = ax + b\) だけでなく、もっと広い意味での「直線の表し方」を学びます。
(1) 直線の方程式の作り方
点 \((x_1, y_1)\) を通り、傾きが \(m\) の直線の方程式は:
\(y - y_1 = m(x - x_1)\)
2点を通る場合も、まずは傾き \(m = \frac{y_2 - y_1}{x_2 - x_1}\) を求めてから、この式に当てはめればOKです。
(2) 2直線の関係(平行と垂直)
2つの直線 \(y = m_1x + n_1\) と \(y = m_2x + n_2\) について:
- 平行条件: \(m_1 = m_2\) (傾きが同じ)
- 垂直条件: \(m_1m_2 = -1\) (傾きをかけると \(-1\) になる)
豆知識: 「垂直ならかけて \(-1\)」というのは非常に便利な道具です。これを使うと、わざわざ図を描かなくても直角であることを証明できます。
3. 円の方程式
円とは「ある点(中心)から、決まった距離(半径)にある点の集まり」のことです。
(1) 基本の形(標準形)
中心が点 \((a, b)\)、半径が \(r\) の円の方程式:
\((x - a)^2 + (y - b)^2 = r^2\)
特に中心が原点 \((0, 0)\) のときは、\(x^2 + y^2 = r^2\) となります。
(2) 一般的な形(一般形)
式を展開した \(x^2 + y^2 + lx + my + n = 0\) という形で出題されることもあります。このときは、平方完成をして基本の形に戻すことで、中心と半径がわかります。
ポイント: 半径 \(r\) を \(r^2\) と書き間違えないように注意しましょう。例えば、式が \(\dots = 25\) なら、半径は \(5\) です!
4. 軌跡(きせき)
「軌跡」とは、ある条件を満たしながら動く点が描く「図形」のことです。 最初は難しく感じるかもしれませんが、手順はいつも同じです。
軌跡を求める3ステップ:
1. 求めたい点の座標を \(P(x, y)\) とおく。
2. 問題文の条件(距離が等しいなど)を \(x, y\) の式にする。
3. その式を整理して、知っている図形(直線や円など)の形にする。
例:「2点 A, B から等距離にある点 P の軌跡」→ 計算すると線分 AB の垂直二等分線になります。
5. 不等式の表す領域
方程式が「線」を表すのに対し、不等式は「面(塗りつぶされた範囲)」を表します。これを領域と呼びます。
(1) 直線と領域
- \(y > mx + n\) : 直線の上側の部分
- \(y < mx + n\) : 直線の下側の部分
(2) 円と領域
- \((x - a)^2 + (y - b)^2 < r^2\) : 円の内側の部分
- \((x - a)^2 + (y - b)^2 > r^2\) : 円の外側の部分
よくある間違い: 境界線(境界)を含むかどうかを忘れずに書きましょう。不等号に「\(=\)」がついていれば「境界線を含む」、ついていなければ「境界線を含まない」と一言添えるのがマナーです。
豆知識: 複雑な式の領域を判断するときは、適当な点(例えば原点 \((0, 0)\) など)を式に代入してみて、不等式が成り立つかどうかを確認すると間違いが減りますよ!
まとめ:この章の重要ポイント
● 2点間の距離や分点の公式は、繰り返し計算して手に馴染ませる!
● 直線の垂直条件は 「傾きの積が \(-1\)」。
● 円の方程式は 中心 と 半径 がすべて。
● 不等式を見たら、グラフの 「上・下」 や 「内・外」 をイメージする。
図形と方程式をマスターすると、この後の「微分・積分」などでも図形をイメージしやすくなります。まずは簡単な座標の計算から、自信をつけていきましょう!