第2章:波「光の伝わり方」
皆さん、こんにちは!この章では、私たちの生活に欠かせない「光」がどのように伝わるのかを学んでいきます。光は身近なものですが、物理の視点で見ると驚くような性質がたくさん隠れています。最初は難しく感じるかもしれませんが、図をイメージしながら一歩ずつ進めていけば大丈夫ですよ!
1. 光の性質:光は「横波」である
光は電磁波の一種であり、横波としての性質を持っています。「物理基礎」で学んだ音波は縦波でしたが、光はそれとは異なる性質を持っているのがポイントです。
① 光の速さ
光は真空中を約 \(3.0 \times 10^8\) m/s というとてつもない速さで進みます。これは1秒間に地球を7周半もできる速さです。真空中の光速は通常 \(c\) という記号で表されます。
② 波の基本式
光も波なので、波の基本式が成り立ちます。
\(v = f \lambda\)
(\(v\): 速さ、\(f\): 振動数、\(\lambda\): 波長)
③ 光の色と波長
私たちの目に見える光を可視光線と呼びます。光の色は波長(または振動数)によって決まります。波長が長い方が赤色、短い方が紫色に見えます。紫よりも波長が短いものを紫外線、赤よりも長いものを赤外線と呼びます。これらをまとめてスペクトルといいます。
【ポイント】光は横波!
光が横波である証拠として、後で説明する「偏光」という現象があります。これは入試でも狙われやすいポイントです!
2. 反射と屈折
光が異なる物質(例えば空気から水など)の境界面に当たると、反射したり屈折したりします。
(1) 反射の法則
鏡に光を当てたときのように、光がはね返る現象です。
反射角 = 入射角
というシンプルな法則が成り立ちます。※角度は、面の「法線(垂直な線)」との間ではかることに注意しましょう。
(2) 屈折の法則(スネルの法則)
光が斜めに別の物質へ入るとき、進む向きが変わる現象です。物質1に対する物質2の相対屈折率を \(n_{12}\) とすると、以下の関係が成り立ちます。
\(\frac{\sin \theta_1}{\sin \theta_2} = \frac{v_1}{v_2} = \frac{\lambda_1}{\lambda_2} = n_{12}\)
ここで、\(v\) は速さ、\(\lambda\) は波長、\(\theta\) は入射角・屈折角です。真空(または空気)に対する屈折率を絶対屈折率(単に屈折率 \(n\))と呼びます。
【よくある間違い】角度の場所に注意!
入射角や屈折角は、「境界面と光の間の角」ではありません! 必ず「境界面に垂直な線(法線)と光の間の角」をとるようにしてください。ここでミスをすると計算がすべて狂ってしまいます。
3. レンズとミラー(幾何光学の基礎)
レンズを通る光の道筋には決まったルールがあります。ここでは凸レンズを例に基本を確認しましょう。
① レンズの公式
物体からレンズまでの距離を \(a\)、レンズから像までの距離を \(b\)、焦点距離を \(f\) とすると、次の関係があります。
\(\frac{1}{a} + \frac{1}{b} = \frac{1}{f}\)
② 倍率 \(m\)
\(m = \left| \frac{b}{a} \right|\)
※レンズや鏡の計算は、符号(プラス・マイナス)の決め方が重要です。まずは「実像」ができる基本的なパターンをマスターしましょう。
【豆知識】眼鏡の仕組み
近くが見えにくい「遠視」や遠くが見えにくい「近視」は、レンズの屈折を利用して、網膜の上に正しく光が集まるように調整しているんですよ!
4. 分散と偏光
光特有の面白い現象を2つ紹介します。
(1) 分散(ぶんさん)
プリズムに白い光(太陽光など)を通すと、虹のように色が分かれて見えます。これは、光の色(波長)によって屈折率が少しずつ異なるために起こる現象です。紫色は赤色よりも大きく屈折します。
(2) 偏光(へんこう)
光はあらゆる方向に振動しながら進む横波ですが、特定の方向だけの振動を取り出した光を偏光といいます。偏光板という特殊なフィルターを通すことで確認できます。この現象は、光が横波であることの決定的な証拠です(縦波では偏光は起こりません)。
【ポイント】偏光サングラス
釣り人やスキーヤーが使う「偏光サングラス」は、水面や雪面からのギラついた反射光(特定の方向に偏った光)をカットして、視界を見やすくしているハイテクアイテムなんです!
まとめ:この章のキーワード
この章の内容を理解できれば、光のマスターへの第一歩クリアです!
- 光の速さ:真空中では \(3.0 \times 10^8\) m/s。
- 反射・屈折:角度は法線からはかる。屈折率の式を覚える。
- 横波の証拠:偏光が起こること。
- 分散:波長によって屈折率が違うから、色が分かれる(虹の原理)。
次は、これらの知識を使って、光が重なり合ったときに起こる「干渉(かんしょう)」や「回折(かいせつ)」について学んでいきましょう。少しずつ慣れていけば大丈夫ですよ。応援しています!