はじめに:言葉を豊かに使いこなそう!
みなさん、こんにちは!
5年生や6年生になると、自分の気持ちや考えを相手により伝わりやすくするために、文章や話し方を工夫する機会が増えてきますね。
※「文の組み立て」や「敬語」については別の単元で学習しましたので、ここでは「表現の技法(工夫)」と「言葉の由来や変化」についてじっくり見ていきましょう。
最初は難しく感じるかもしれませんが、大丈夫です!普段使っている言葉の秘密を、一つひとつ解き明かしていきましょう。
1.気持ちや様子を生き生きと伝える「表現の技法」
文章を書いたり読んだりするときに、書き手がどのような工夫をしているかに気付くと、読書も作文もぐっと楽しくなります。
① 比喩(ひゆ・たとえ)
伝えたいことの様子を、別の似ているものにたとえて表す方法です。
ただ「走るのが速い」と言うよりも、何かにたとえた方が、様子が目に浮かびますね。
【比喩の主な種類】
・「〜のようだ」「まるで〜」を使うたとえ
例:彼は、まるで風のように運動場を走り去った。
・「〜のようだ」を使わない直接のたとえ
例:青空に浮かぶ雲のじゅうたん。(雲をじゅうたんにたとえています)
・人以外のものを人に見立てるたとえ
例:春の小川が楽しそうに歌っている。(川がさらさら流れる音を、人が歌っているように表しています)
② 反復(はんぷく・くり返し)
同じ言葉や似た表現を何度もくり返して使う方法です。
リズムが生まれて印象に残りやすくなったり、気持ちの強さを強調したりする効果があります。
例:走って、走って、ようやくゴールにたどり着いた。
例:遠い、遠い昔のお話です。
「走って」を2回重ねることで、どれだけ一生懸命に長い間走ったかが強く伝わってきますね。
【ポイント】
比喩や反復などの表現の工夫は、詩や物語だけでなく、日常の会話や作文でも使われています。「どんな様子を伝えたいのかな?」「なぜくり返しているのかな?」と考えてみることが大切です。
【よくある間違い】
作文で気持ちを強めたいからといって、同じ言葉を何回もむやみにくり返すと、かえって文章が読みづらくなってしまいます。「ここぞ!」という大切な場面で使うのが効果的です。
2.語句の由来と文字の特質
私たちが毎日使っている日本語の言葉や文字には、それぞれ長い歴史や由来があります。
① 語句の由来(和語・漢語・外来語)
日本語の語句は、その生まれや由来によって大きく3つに分けることができます。
・和語(わご):日本で昔から使われてきた大和言葉です。訓読みするものが多く、やわらかい響きがあります。
例:やま(山)、はなす(話す)、うつくしい(美しい)
・漢語(かんご):昔、中国から入ってきた漢字の言葉です。音読みの漢字を組み合わせたものが多く、改まった感じや硬い印象を与えます。
例:登山(とざん)、会話(かいわ)、親切(しんせつ)
・外来語(がいらいご):主に西洋など外国から入ってきた言葉で、ふだんは片仮名で書きます。
例:パン、ノート、コンピューター
② 漢字と仮名(ひらがな・カタカナ)の由来と特質
日本語は、漢字と仮名をまぜて表記するめずらしい言葉です。それぞれの特質を知っておきましょう。
・漢字:古代の中国で生まれ、日本に伝わりました。一文字一文字が特定の「意味」を表す表意文字(ひょういもじ)としての性質を持っています。
例:「木」という字を見るだけで、植物の樹木の意味が分かります。
・平仮名(ひらがな):漢字全体の形をくずして、なめらかな曲線で書くようにして日本で生まれました。音(発音)を表す文字です。
・片仮名(カタカナ):漢字の一部をとって、日本で作られました。平仮名と同じく音を表す文字で、主に外来語や擬音語などに使われます。
【豆知識】
平仮名の「あ」は漢字の「安」をくずしたもの、片仮名の「ア」は漢字の「阿」の左側をとって作られたといわれています。昔の人が文字を使いやすく工夫した知恵が詰まっているのですね。
3.言葉の変化と広がり
言葉は時代や人、地域によって変化し、豊かな広がりを見せています。
① 時間の経過による言葉の変化
言葉は生き物のように、時代の移り変わりとともに変化します。
昔と今とで、使われなくなる言葉があれば、新しく生まれる言葉もあります。また、同じ言葉でも時代によって意味が変わることがあります。
例:昔の物語に出てくる言葉が今とは違う意味だったり、昔はなかった便利な道具(スマートフォンなど)を表す言葉が新しく生まれたりします。
② 世代による言葉の違い
同じ時代に生きていても、おじいさん・おばあさんの世代と、お父さん・お母さんの世代、そして小学生のみなさんの世代では、よく使う言葉や言い回しが少しずつ異なります。
相手に合わせて言葉遣いを選ぶことで、お互いの気持ちが気持ちよく通じ合うようになります。
③ 共通語と方言の違い
日本全国どこでも通じるように整えられた言葉を共通語といいます。一方で、それぞれの地域で昔から受け継がれてきた独特の言葉を方言といいます。
・共通語のよさ:テレビのニュースや教科書のように、だれにでも正確に情報を伝えることができます。
・方言のよさ:地域の温かみや親しみがあり、ふるさとの文化や歴史が息づいています。
どちらが良い・悪いではなく、場面や相手に応じて適切に使い分けることが大切です。
【ポイント】
・公の発表や全国の人へ伝えるときは「共通語」が適しています。
・地域の友だちや家族と打ち解けて話すときは「方言」が心の距離を縮めてくれます。
まとめの確認クイズ
学んだことを簡単に振り返ってみましょう!
問1:「雨が激しく降っている」様子を、「滝のようだ」と何かに見立てて表現する工夫を何といいますか?
答:比喩(ひゆ)
問2:漢字の一部をとって作られ、主に外来語などを書き表すのに使われる文字は何ですか?
答:片仮名(カタカナ)
問3:全国どこでも通じる言葉を「共通語」というのに対して、特定の地域で使われてきた言葉を何といいますか?
答:方言(ほうげん)
言葉の工夫や歴史を知ると、本を読むときも自分の思いを表現するときも、ぐっと視野が広がります。ぜひ普段の生活でも、言葉の面白さに注目してみてくださいね!