第1章:物語や詩をつくってみよう!

国語の「書くこと」の中で、もっとも自由でワクワクする学習が物語や詩の創作(つくること)です。「何を書いたらいいのか分からない…」と最初は難しく感じるかもしれませんが、大丈夫です!物語も詩も、自分の想像(頭の中で思い浮かべたこと)や、日々の経験・感じたことを出発点にして、だれでも楽しくつくることができます。

このページでは、頭の中にあるアイデアをすてきな作品にするためのコツを、順番に分かりやすく紹介します。

※なお、短歌や俳句のつくり方については別の章(「Writing Opinion Essays, Tanka & Haiku」)で学習しますので、ここでは物語と自由な詩のつくり方に集中して学んでいきましょう。

第2章:物語をつくるステップ

物語をつくるときは、いきなり原稿用紙に書き始めるのではなく、次のステップで少しずつ組み立てていくと、まとまりのある面白いお話になります。

ステップ1:書きたい「材料(アイデア)」を見つける

まずは、お話のもとになる種を見つけましょう。

・自分の経験から広げる:自分が体験したこと(楽しかった遠足、びっくりしたことなど)をもとに、「もしもこのとき、不思議な生き物に出会ったら?」と想像をふくらませてみます。
・身近なものを主人公にする:毎日使っている鉛筆、教室の机、道端の小さな虫などが「もし言葉をしゃべったら?」と考えてみます。

ステップ2:お話の骨組み(構成)を考える

物語には、読んでいる人が分かりやすい事柄の順序(組み立て・構成)が必要です。

・はじめ(設定):だれが(登場人物)、いつ、どこで何をしているのかを書きます。
・なか(事件・変化):何かが起こります。こまったこと、不思議なできごと、登場人物の行動や気持ちの変化などを書きます。
・おわり(結末):事件が解決したり、気持ちが大きく変わったりして、お話がまとまります。

学年が上がると、段落をつくって段落同士の関係を考えたり、文章全体の展開をよりくわしく組み立てたりできるようになっていきます。

ステップ3:言葉を工夫して書き表す

お話の様子が目に浮かぶように、言葉の使い方を工夫してみましょう。

・様子や行動を表す言葉:ただ「歩いた」とするだけでなく、「トボトボと歩いた」「スキップしながら進んだ」のように書くと、様子がよく伝わります。
・気持ちを表す言葉:「うれしかった」「悲しかった」だけでなく、どんな気持ちなのかを具体的な行動や様子と結び付けて書きます。
・かぎ(「 」)を使った会話文:登場人物の会話を入れると、お話がいきいきと動き出します。
・たとえ(比喩)やくり返し(反復):「まるで〜のようだ」などのたとえや、同じ言葉をくり返す表現を使うと、読んでいる人の心に強くのこる文章になります。

【ポイント:主語と述語に気をつけよう】
文をつくるときは、「だれが(主語)」「どうした(述語)」のつながりがおかしくなっていないか確かめましょう。長い文をつくるときほど、主語と述語の組み合わせに注意が必要です。

【よくある間違い】
できごとをただ順番に並べただけの「日記」のようになってしまうことがあります。お話の中心となる「できごと(事件)」を一つ決め、それに対して登場人物がどう行動し、どう気持ちが変わったのかを中心に書くようにしましょう。

第3章:詩をつくるステップ

詩は、自分の心にうかんだことや、見たり聞いたりしたことを、ぎゅっと言葉につめこんで表現する文章です。

ステップ1:心に残ったことを見つける

ふだんの生活の中で、「おや?」「きれいだな」「おもしろいな」と感じた瞬間を見つけましょう。雨の音、夕焼けの色、友だちの笑い声など、どんな小さなことでも詩の材料になります。

ステップ2:言葉の響きやリズムを工夫する

詩は声に出して読んだときのリズム(言葉の響き)がとても大切です。

・音や様子を表す言葉(オノマトペ):「ザーザー」「ポツンポツン」「ピカッ」などの言葉を使うと、生き生きとしたリズムが生まれます。
・改行の工夫:詩では、文の途中で行をかえる(改行する)ことで、間をとったり、読者に強い印象をあたえたりすることができます。
・反復(同じ言葉のくり返し):大切な言葉を何度もくり返すことで、リズムが生まれると同時に、伝えたい気持ちが強くなります。

【豆知識】
詩を書くときは、頭の中で声に出して読んでみる(音読してみる)のがおすすめです。リズムが良いか、言葉の並びがしっくりくるかを耳でたしかめることができます。

第4章:見直しと伝え合い

作品を書き終えたら、かならず読み返す習慣をつけましょう。書いたあとの見直しと共有が、文章をさらに良くしてくれます。

1. 自分で読み返して推敲(すいこう・手直し)する

・表記のチェック:句読点(、や。)やかぎ(「 」)は正しく使えていますか?助詞(「は」「へ」「を」など)の間違いはありませんか?漢字と仮名は正しく使えていますか?
・文のつながり:文と文、段落と段落が自然につながっていますか?言葉の順序がおかしくなっていませんか?
・声に出して読む:自分で音読してみて、つっかえずに読めるか、リズムが良いかを確かめましょう。

2. 感想を伝え合う

友だちと作品を読み合い、感想や意見を伝え合いましょう。

・よいところを見つける:「この言葉の使い方がおもしろいね」「登場人物の気持ちがよく分かったよ」など、相手の工夫したところを具体的に見つけて伝えます。
・自分の考えを広げる:人によって感じ方やものの見方がちがうことに気付き、次の作品づくりのヒントにしましょう。

【今回のまとめ(Key Takeaway)】
・物語づくりは「材料集め」→「順序(はじめ・なか・おわり)の組み立て」→「言葉の工夫」の順で進める!
・詩づくりは、心に残ったことを「音やリズム」「くり返し」「改行」を工夫して表現する!
・書き終わったらかならず読み返して間違いを直し、友だちと感想を伝え合ってよいところを見つけよう!